go to トラベルは文法的に間違っている理由を解説します
こんにちは。
燻し英語です。
急なキャンペーン中止で波乱を呼んでいるgo to トラベルですが、この文
意味的に間違っています。
一見普通に感じますが、日本語で言う「旅行に行く。」「頭痛が痛い。」と同じイメージ。
つまり意味が重複してしまっているんです。
というわけで今回は、go to トラベルの文法構造と、なぜgo to トラベルは意味的に間違っているのかを解説していきます!
前回の記事⇨the last thing I want to do isの構文を解説する
goとtravelは意味が重複している!
こういう時はケンブリッジ英英辞典の出番ですね。
goで検索した結果です。
A1と書いてある下に定義が書いてありますが、
すでにtravelの意味が含まれていますよね。
ちなみにtravelは「旅行する」の他にも「ある場所からある場所へ移動する」意味があります。
上の画像でもgoが定義に入っていますよね。なので二つの単語はかなり近い定義だということがわかると思います。
とても似た2つの単語がtoを挟んで使われている点が問題なんです。なぜかというと、
英語は特に重複する表現や単語の連続使用を嫌う言語である為に、すでにtravelの意味を含むgoをtravelと一緒に使うことができないからです。
go to トラベルを文法的に分析してみる
では文法的問題点の観点から「go to トラベル」を分析していきます。
goという動詞の後ろにtoが置かれている場合に考えられる文構造は、

- toが方向等を表す前置詞の場合
- to travelが不定詞のto doの形になっている場合
大きく分けてこの2つが考えられるでしょう。
1. toが方向等を表す前置詞の場合
toが前置詞の場合は、直ぐ後ろのtravelは名詞であるのが基本です。
つまりここではtravelは動詞でなく名詞であることが分かります。
travelは複数形でも単数系でも使えるので冠詞は必要ないので、文法的にあっているように見えますが、先程のようにgoと意味が重複しているので、travelが名詞であっても一緒に使うことができません。
また、toという前置詞がある場合は後ろに置く名詞は、基本的に物理的で特定の場所を示す時にしか使えないのが特徴です。(例外あり)
travelは特定の場所ではなく名詞の場合は「旅行」という概念であって物理的ではなく特定の場所を表す単語では無いため、toの後ろに置けないのです。
前置詞だと考えるなら文法的に間違っています。
2. to travelが不定詞のto doの形になっている場合
2つ目に考えられるパターンとしてはto travelの部分が不定詞になっていることです。
goの直ぐ後に不定詞がくることはあんまり無いのですが、一応自動詞なので特に目的語を取らずに使うことができるために正しいです。
すぐ後ろに不定詞がくるパターンの例として、
May I go to get your drink? <ドリンクを取ってきましょうか?>
というのがあります。
ちなみにこれはtoを省略することができ、May I go get your drink?とすることもできます。ただしgoが過去形のwentになると、省略することはできないので注意です。
つまりgo to travelは不定詞だと考えると、文法的に間違っていないということになります。
go to eatも同じく不定詞なのでオッケーですね。
しかし、goとtravelで意味が重複しているのでやはりアウトですね。
なぜこんな間違いが起きてしまったのか
ではなぜ政府が出した国をあげたキャンペーンなのにもかかわらずこんなミスが起きてしまったのでしょうかね。
行政の人はみんな英語苦手なのかな??
そんなこと無いと思いますが笑
わざとでしょうか?
travel=旅行ってわけじゃない
日本人はtravelを「旅行=お金をたくさん出して遠くにお出かけしてアクティビティを楽しむこと」と最初から定義してしまっていることに理由があるからかもしれないです。

travelはもっと大きく、「移動する」というイメージで覚えるといいかもしれないです。
よくよく考えれば、「旅行に行く」っていう表現、「行く」が2回も使われているのにあんまり違和感無いし、使っている人たまに見かけるような気がします。
「旅行に行く」もあんまり違和感が無いからgo to トラベルもまかり通ったのかも。。。
文法的、意味的に正しくするならば・・・
じゃあ、つっこまれないようようにするならどんな言い方にすればよかったのでしょうか。
「go on a トリップキャンペーン」とか
「go to ローカルエリアキャンペーン」とかですかね。
うーん、なんか
goを使うと、日本語があんまりしっくりこないですね。。。
意外とgo to トラベルってセンス良い??
ちなみにtripはgoと一緒に使えて小旅行という意味でtravelより規模が小さいイメージです。
tripと似た意味でexcursionという単語もあります。
「go on an エクスカージョンキャンペーン」。
んー、全然しっくり来ないですね笑
まとめ go to トラベルは文法的に間違っている理由を解説します
いかがだったでしょうか。
go to travelは意味の重複している点で間違っているというのが今回の言いたいことでした。
今回の記事を書いててふと思ったんですけど、
go to travelって旅行に行くから逆輸入してません?ってこと。
企画会議で「旅行に行こうキャンペーン」を英語にしたら「go to travel キャンペーン」でかっこいいんじゃね?みたいな。
まあでも覚えやすいし良いのかも。
それでは今日はこの辺で。
また次回の記事でお会いしましょう。
